えびの高原

えびの高原

えびの高原

えびの高原の地名は、高原のススキ原野が秋になると硫黄山をはじめ、あちこちから噴出する火山性ガスによって赤味を帯びてエビ色に見えることからついたと言われています。



えびの高原は、1934年に鹿児島の桜島、屋久とあわせて国内で初めての国立公園の指定を受けた霧島屋久国立公園内にあり、霧島連山の最高峰の韓国岳の麓に広がる標高1200mの高原です。

広さは600ヘクタールあり、霧島屋久国立公園の中でも最も景色が美しいと言われています。

えびの高原は、キャンプや林間教室や、約1時間で登ることができる韓国(からくに)岳を含む霧島連山トレッキングなどに訪れる、多くの人たちで賑わいます。


不動池、六観音池、白紫(びゃくし)池なども魅惑的なところです。

高原が近くなるにつれて見られるようになる、太くて背の高い赤松の林は美しく、えびの高原を代表する顔の一つです。

ゴールデンウィークの頃は、九州では霧島山系だけに自生するキリシマミズキが淡い黄色の花を咲かせます。

世界でもえびの高原周辺にしか自生していないという絶滅危惧種の「ノカイドウ」の可憐な花も、この時期に咲きます。




えびの高原は標高が高いため、夏の平均気温は約20度、冬は零下になります。

このため、夏は涼しく、冬は積雪や樹氷を見ます。

降雨量が多いのも特徴で、年間雨量は5000ミリに達し、その大部分は梅雨から台風シーズンに集中して降ります。



えびの高原の植生は、一帯のアカマツ林、針葉樹と広葉樹の混じった混合樹林およびミヤマキリシマ、ノカイドウ(わが国唯一の自生地、天然記念物)などの茂る潅木林、ススキの原野からなります。

アカマツは日本全国に分布する常緑の針葉樹で、大きいものでは高さが40mに達するものもあります。

えびの高原のアカマツは、すべてが自生によるもので、樹皮の色が鮮やかな朱色をしていることが特色で、厳しい自然に耐えることによって枝ぶりが美しく、特に「赤松千本原」のアカマツ群はよそでは見ることができないほど見事なものです。



【白紫池】

白紫池はえびの高原の北部にある火口湖です。

白鳥山(1363m)にできた火口湖で、直径は約250m、水深はもっとも深いところで約1mと非常に浅いのが特徴です。

白紫池を作った火山活動は新期に属し、一回の溶岩流噴出によって形成されたと考えられています。

その後の周辺からの土砂の堆積によって水深が浅くなり、池の寿命からすると末期に近いものです。

白紫池は、この水深の浅いことと標高が高い(1270m)ことのために、厳冬季には池全面に氷がはることから、かっては南九州には珍しい天然スケート場として、九州各地からスケーターが訪れていました。

最近では白紫池入口附近に天候の影響を受けない人工スケート場が出来たので、現在は利用されていません。



【六観音池】

六観音池は不動池や白紫池と同じく、一回の溶岩流出によって形成された火口です。

深さ14m、周囲1500mで、湖面は酸性湖のためにコバルト色をしていて、霧島連山の火口湖の中で最も美しい火口湖と言われています。

池の周辺には、ミズナラ、カエデ等の広葉樹林の中にモミ、ツガ、アマカツ等の針葉樹を交えた美しい天然林があります。

春から夏にかけては新緑、秋は紅葉、冬は樹氷等、韓国岳を背景に四季折々の変化に富んだ美しい景観が楽しめます。



【不動池】

霧島屋久国立公園のうち霧島地域は、20あまりの火山群や火口湖がありますが、不動池は御池と同様に車が通る道路のすぐ脇にあることから観光客にとってはとても馴染の深い湖です。

この池は深さ9.3m、周囲700mで、湖面は常にコバルト色をしています。

これは火山の影響を受けて水の酸性度が強いのと光の屈折による現象です。

また、池の中や岸が綺麗な砂で被われているために水が濁らないからでもあります。




【大浪池】

えびの高原は広く言えば韓国岳、蝦野岳、白鳥山、甑岳に囲まれた面積約5平方キロメートルの盆地全体を指します。

大浪池はそのアリアには含まれないのですが、えびの高原に隣接した所にあるので紹介することにします。

大浪池は韓国岳(1700m)の頂から南西に約1kmのところにある、周囲1.9kmの火口湖で、水面の直径は650m、水面標高は1239mのとても神秘的な湖です。

大浪池については娘と竜に関する伝説がいくつかあって、いずれも少し内容が異なっています。

大浪池は、いかにも伝説を生まれそうな湖で、湖畔で見ても韓国岳から見下ろしても、今にも猛々しい竜が湖面を大きく波立たせながら空に舞い上がっていきそうな、そんな雰囲気を漂わせています。


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