だんじり

日向岬と妙国寺

門川だんじり・尾末神社

ようこそ宮崎 尾末神社の秋の大祭は海の豊漁と安全を祈願する。
夜明け前の尾末神社に人が集まり始めると、漁港の広場などの「だんじり」の拠点にも男達が暗闇の中か
ら二人三人と出没してきて人数が整ってきた。
太鼓が静かに鳴りだした。
ド〜ントド〜ントド〜ントドンドン  ド〜ントド〜ントド〜ントドンドン ド〜ントド〜ントド〜ントドンドン
単調なリズムの繰り返しのこの祭りの太鼓は海に押し出す男達の心意気をあらわしているようだ。
尾末神社の周辺の三ヶ所から繰り出すだんじりは、夜明けにそれぞれの地域を出発して尾末神社まで練
り歩きながら始まっていく。

門川だんじり

 CONTENTS

01 ようこそ宮崎

02 宮崎の郷土料理
03 宮崎の焼酎
04 宮崎の民謡
05 宮崎と神話
06 高千穂夜神楽
07 西都原古墳群
08 宮崎と神武天皇

09 宮崎の海岸
10 五ヶ瀬川と鮎漁
11 宮崎のローカル線
12 宮崎の観光地
13 延岡の竜巻ドキュメント
14 飫 肥
15 都井岬
16 高千穂峡
17 鹿川渓谷
18 猪八重渓谷
19 青 島
20 霧島連峰
21 日向岬と妙国寺
22 宮崎の民話(1)
23 宮崎の民話(2)
24 サンメッセ日南(初日)
25 裸まいり(1月)
26 師走まつり(1月)
27 京町二日市(2月)
28 座論梅(2月)
椿山森林公園(2〜3月)

30 綾の雛山まつり(3月)
31 フラワーフェスタ(3〜5月)
青島亜熱帯植物園2008
花立公園2008

34 御田祭(7月)
35 ひょっとこ祭り(8月)

36 都井の火祭り(8月)
37 荒踊・三ヶ所神社(9月)
38 宮崎神宮大祭(10月)
39 門川だんじり(11月)

40 去川の大イチョウ(12月)
41 銀鏡神楽(12月)
42 雑記帳・profile

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だんじりが通って行った跡の道路には、緒の擦り切れた草鞋が、バラバラになった藁屑とともに散乱する。

朝、昼、夕と、擦り切れ草鞋はだんじりが通るたびに男達の奮闘の痕跡を残す。

夕方のクライマックスのあとの道路には草鞋と藁屑が多く散乱して、そこに晩秋の風が吹いて舞う。

それはまさに、激しいだんじりと、それに触発された観衆の熱気が生み出す坩堝(るつぼ)が、祭りの後の

寂寥感と入れ替わる一瞬。




男達の勇壮な「だんじり」は、約1.5トンの太鼓台の重さを跳ね除けようと、仲間を鼓舞する囃子言葉を掛

け合いながら進んでいく。

この囃子言葉の掛け合いは現場においてはその一語一句はよくは聞き取れないのであるが、とにかくテ

ンポが軽快で、なにやらカッコイ〜。



文字にすればいささか快く思わないむきはあるにしても、場に臨んで男達が苦痛に耐えてこの囃子言葉を

唱えながら太鼓台を担いでいるのを目の当たりにすると、確かにこの囃子言葉はこの「だんじり」にとって

は他に代え得るものはない。



♪ 一かけ二かけ三かけて ♪ 尾末神社のお祭りに ♪ 橋の欄干腰掛て ♪ 尾末青年の勢いを ♪

 今日の良き日を勇ましく ♪ 乙島、竹島、ビロガ島 ♪ 乙島巡りのくろはげは ♪ いっさん畑のまめ

さやは ♪ おおかかまめなかたっしゃかな ♪ あの山越えれば芋畑 ♪ ぼぼせんたててがんたてて

 ♪ よんべ来たやたなしこんか ♪ 姉さんぼっぽをせりわった ♪ 去年の節句の穴さらえ ♪ うんが

ぼぼうんがてでうんがくじれ ♪ 一ちょべら二ちょべら三ちょべら ♪ しかけた太鼓台がやめらろか 

♪ 年寄り子供は皆詣れ ♪ 心を揃えて勇ましく ♪ 浮島祭りは今日なるぞ ♪ 親も黒けりゃ子も黒

い ♪ ひとさや走れば皆走る ♪ 達者であろうがあるまいが ♪ いのじしゃ芋くて芋屁ひる ♪ ちょ

きちょきやるのはがんほどき ♪ おまんこが腐れて毛がなえた ♪ 去年の節句にせりわった ♪ 穴も

太れば毛もはえる ♪ うんがぼぼうんがてでうんがくじれ ♪ いかなるけまらかたてまらか

尾末神社は京都出身の黒木主計守藤原朝臣重兼が1105年に京都の馬喰町の北野天満宮の神霊を移して創建されたという。

祭神は菅原道真と底筒男命(そこつつおのみこと)中筒男命(なかつつおのみこと)上筒男命(うわつつおのみこと)となっている。

底筒男命、中筒男命、上筒男命は妻であるイザナミと別れてきたイザナギが黄泉の国から戻り、日向の橘の小門(をど)の阿波岐原で禊をした時にそれぞれ水底、水中、上面で生まれた神々で、住吉大神と言われ、海上守護の神として漁業航海の人々に尊崇されている。
アマテラス、スサノオ、ツキヨミはその直後に生まれたことになる。

十月二十四日が前夜祭でお日待神楽が奉納されて、翌二十五日の早朝に水浴して体を清めた二十四人が神輿を担いでの御神幸に伝統の大太鼓が三台加わってだんじり練りが行わるのが仕来りである。

名物の大太鼓は尾末、上納屋、下納屋の漁業の町から出る。

大太鼓の重さは約1.5トンで40人程で担ぐ。
女の子と見紛うような派手な色の長襦袢に長いたすきをかけた少年達が太鼓をたたく。
少年達は激しく揺すぶられても、またヤグラが地面に落とされても転げ落ちないように体を柱に括りつけている。

ド〜ントド〜ントド〜ントドンドン  ド〜ントド〜ントド〜ントドンドン
『やれさせ やれさせ さっさっさっ やれさせ やれさせ さっさっさっ


尾末神社の秋の大祭はほぼ完全な姿で伝統を今に伝えているが、他の土地のだんじりとは違い観光客誘致を目的としていないために門川町の近隣の地域にさえ認知度は極めて低い。

それゆえにこのだんじりは価値が高い。



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