【金堂ケ池】
金堂(こんどう)とは、寺院にあって本尊を安置する仏殿をいい、伽藍配置の中心にある本堂のことである。
中国や日本では本堂の内部を金色に塗るのでこの名がある。
延岡市の西階(にししな)にある金堂ケ池は「かなどう」と発音するが、池の名称の由来はどうやらそこらあたりにあると推理していいのかも知れない。
金堂ヶ池周辺は、かって西階城の本城があったところであるが、その周辺一帯の地域は古代の臼杵郡英多(あがた、後に縣)郷の中心地域と考えられており、西階城内またはその周辺に臼杵郡衙(ぐんが)や古代川辺駅の所在地が比定されている。
「郡衙」とは、日本の古代律令制度の下で、郡の官人(郡司)が政務を執った役所のことである。
金堂ケ池辺りが古代の延岡の中心地であったのであれば、仏教華やかなりし時代のことであるから、それなりの伽藍を有したお寺があって、その金堂が建てられていたのかも知れない。
西階城の周辺部はかつては低湿地に囲まれていたようで、「本城」の北側には河跡湖と考えられる沼池があり、「東の城」の北東の地域は膝までぬかるむ迫田であったという。
金堂ヶ池はそのような河跡湖の1つであると考えられているようだ。
地元の人々の間では、金堂ケ池について、いくつかの謎があるという。
池が何時何のために造られたものか、西階城の内堀として造られたのか、灌漑用のため池としてなのか?
池はこれまで干上ったことがないと言われ、池の水がどこから湧き出しているのか、それとも池の底が五ケ瀬川と繋がっているからなのか?
池の深さを今まで測ったことが無く、相当に深いようだが底なしなのか?
60年程前、地元の青年団が数年にわたって鯉の稚魚を放流して捕獲しなかったので、そのときの稚魚が成長した大鯉が池のどこかにいるはずだが、釣が禁止されているので誰も見たことがない。
というものである。
水の湧き出ている場所は現在2ヶ所確認ができる。
ただ、池の中に湧き出ている場所があるとなれば目視では確認のしようがない。
金堂ケ池ではかなり大きな鯉が悠々と泳いでいるのを地上から見ることができる。
そしてそのかなり大きな鯉の数は結構多い。
ただ、地上から見ることができるかなり大きな鯉は、ここでは単なる雑魚に過ぎず、60年前に放流した謎の大鯉がいるとすれば、容易くその姿を現すものではない。
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