のぼり猿 |
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延岡には端午の節句の縁起物として鯉のぼりとともにのぼり猿を並べて男 の子供の成長を祝う習慣があった。 赤い顔の猿の頭には三本の金筋入りの烏帽子をかぶらせ、長袴をはかせ、 紅のふんどしを締め、背中には小さな鼓と御幣を背負った張り子の猿であ る。 ハナショウブの絵を描いた幟が風ではためくたびに、竿につかまった猿が 上がったり下がったりするというユーモラスな玩具。 のぼり猿のおこりについては諸説あるが、そのひとつにこんなものがある。 延岡城の殿様の内藤さんは、ある年秋の収獲を前にして田畑をあらす猿を一斉に退治した。 その甲斐あってその年の農作物の収獲は多く、武士も農民も大いに喜んだ。 ところがその年の暮れに病気が流行り、多くの領民が死んだ。 人々は猿の祟りにちがいないと恐れ、その供養のためにのぼり猿をつくって田畑や家の周りに立てた。 このときの流行病の退散の祈りがいつしか習慣となり、また、竹竿をするすると登る勢いが、わが子の立身出世を 願う親の心と結びつき、端午の節句に鯉のぼりといっしょに飾るようになった。 また延岡城の内藤氏の下級家臣はその生活費を補うために手内職でのぼり猿をつくるようになり、今日の伝統工 芸となった。 のぼり猿は1968(昭和43)年の申年の年賀切手に採用されている。 |
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